将来予測『Forecast Tech』サービスが熱い!背景と事例を解説

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なぜ今次々とForecast Techサービスが登場するか

Forecast Techとは、元々「Forecast」と「Technology」を掛け合わせた造語であり、テクノロジーによって何らかの予測を行うことを指します。

テクノロジーの急速な発展を背景に、Forecast Tech分野は海外では一足先に大きな盛り上がりを見せており(海外ではPredictive Analysisと呼ばれる)、経営、医療、犯罪等、あらゆるシーンで実用化が進んでいます。

Forecast Techに挑戦する企業たち

Forecast Techは、利用者側からすると漠然とした期待感がある一方で、

・将来予測そのものはすごいけど、本当に当たるのか?

・予測の根拠は?信頼に足るものなのか?

・予測結果が間違っていたら誰が責任を負うのか?

といった不安感から導入に至らないケースもあるのが現状です。

AIによる将来予測は、基本的に膨大な過去データの分析を基に行われます。

例えば、商品の需要予測を行う場合には、在庫数、欠品状況、気象、店舗立地等のデータと販売データの関係性を解析し、現在の情報に適用することで、将来の商品需要を予測します。

この分析を可能にしている技術が、将来予測の材料となる”データ”に関する3つの分野「収集、貯蔵、解析」の進歩です。

5GやIoT等による収集や、データの貯蔵技術等、AIが将来予測を行うための技術は日々進歩しており、今後も予測精度が上がると見込まれます。

米国では既にスタンダードになっているForecast Tech分野

AI活用の先進国である米国では、次々に将来予測サービスが社会実装されており、今やなくてはならないサービスとなっています。

ユニコーン企業である”Dataminr”はSNSの膨大なテキストデータや画像データの解析を通じ、ニュース報道よりも早く顧客に届けることで、災害対応やサプライチェーン改善、ビジネスチャンス発掘等に役立てられています。

例えば、地域災害に関するSNS発信から防災や調達先の切替に向けた行動を促す、経済指標に影響を与える政治トピックを政治家のSNSから拾い上げる等、シーンを選ばず顧客に価値ある予測情報を届けるサービスが、ユニコーンとしての評価につながっています。

Google傘下でAI技術の最前線を走る”Deepmind”は、電力需給予測の他、近年ヘルスケア分野に注力し、画像診断やたんぱく質の解析による病気発症予測を行っています。

患者の医療情報取扱い等、克服すべき課題は多いものの、多くの疾患を防げる可能性があるため大きく期待されています。

他にも、犯罪予測が司法で活用される等、使用の是非すら問われかねないサービス導入も進んでおり、AIの活用方法を試行錯誤しながら、享受していく意識の高さが伺えます。

日本におけるForecast Tech

総務省らによる調査「日本企業のAI・IoTの導入状況(2019年)」によると、日本の大企業のAI導入率は10%台と遅れていますが、Forecast Tech分野等を中心に大手企業による積極的な投資や、研究開発が進んでいます。

Sonyが2019年6月に発表した予測分析ツール「Prediction One」は、データがあれば『誰でも簡単に』予測分析ができる点に特徴があり、注目を集めています。

予測結果に対する予測理由も同時に提供するとのことであり、手軽に将来予測を利用できるサービスとして、幅広い業種に使われる可能性を秘めています。

スタートアップ企業でも、予測技術を開発するための資金調達が増加や、AI人材の流入が増えており、株価予測、商品需要予測、設備の故障予測等、既に実用化に至ったサービスも増えており、社会や企業の価値創出に役立ち始めています。 日本でも、今後将来予測が役立ち始めることで、価値が徐々に理解され、日々の生活・事業活動に浸透し、大きな進化を遂げていくことが期待されます。