○〔ゼノブレインAI解析〕量子コンピューターで素材開発の世界が変わる

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 米グーグルが最先端のスーパーコンピューターでは約1万年かかる計算を、量子コンピューターを使って約3分20秒で解くことができたと発表した。このニュースが伝わるとビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)が急落、世界の投資家を驚かせた。AIによるニュースと企業決算の解析サービス「xenoBrain(ゼノブレイン)」は、量子コンピューターが実用化されれば、暗号資産への影響だけでなく、新たな医薬品や材料開発の世界が大きく変わることを示唆した。

 グーグル、IBM、インテルなど大手IT企業が激しい開発競争を繰り広げている量子コンピューター。現行方式のコンピューターが苦手な素因数分解が短時間でできるため、非常に桁数の多い数の素因数分解を使う暗号が破られると言われる。これがビットコイン相場などの急落につながった。ゼノブレインで「量子コンピューター実用化」をキーワードに解析すると、仮想通貨価格下落やマイニング需要減少をピックアップした。

 量子コンピューターは、さまざまなシミュレーションも極めて高速に処理できるため、新薬開発などにも効果を発揮すると期待されている。この関係でゼノブレインが指摘したのは、創薬開発、全固体電池・電極材料、石油化学プロセス向け触媒、熱電変換、有機EL材料、太陽電池などの開発効率化だ。実験で試したり、従来のコンピューターで計算したりすると膨大な時間と費用がかかる新材料の探索・開発も、量子コンピューターを使えば有望な素材を短い時間で見つけることができる可能性がある。メリットを受ける企業は製薬会社や自動車、電池、電子部品、化学メーカーなど多岐にわたる。実用化はまだ先のことであり、材料開発への応用には課題もあるという。しかし、グーグルの成功により、材料開発の世界が大きく変わる時期が近づいたことは認識しておくべきだろう。

【注】ニュース解析結果はゼノデータ・ラボ社のAIサービス「ゼノブレイン」によるもので、詳しくはhttps://xenolabo.com/jiji/2019/11/11へ。本記事は、特定の有価証券や金融商品の売買を勧奨するものではありません。時事通信はゼノデータ・ラボ社に出資しています。

【2019年11月11日 時事通信社提供 】
※本記事は、時事通信社とゼノデータ・ラボの提携に基づき転載しております。
※ 時事通信社との提携記事 〔ゼノブレインAI解析 〕 シリーズは毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)に配信予定です。